あるときはエロサイトの管理人としてさまよえる男性たちの救世主となり、またあるときは震災後Twitterに寄せられた安否情報を集約するサイトanpiレポートを立ち上げ運営したエンジニアとしてNHKから取材を受けるなどマルチな才能を発揮する@yusukebeさん。初めてのiPhoneアプリ「ListTube」をリリースされたということで、早速ダウンロードして使ってみました。
なぜListTubeが携帯キャリアの頭痛の種を解消するかもしれないのか
ListTubeはYoutube動画をプレイリスト形式で閲覧するためのアプリです。プロモーションビデオを連続再生するもよし、連番動画を連続再生するもよし。動画はキャッシュされるので、圏外・オフライン状態でも快適に閲覧可能。自分は先日公開されたLeWeb’11の動画を続けて見るために使っています。詳しくはご本人によるアプリ紹介とレビューサイトAppleFanによるレビューを見ていただければ一目瞭然なのでそちらをどうぞ。
で本題。タイトルにも書いた「携帯キャリアの頭痛の種を解消するかもしれない」ですが、まず、今時の世界中の携帯キャリアの頭痛の種とは?一番は「スマートフォンの普及によるトラフィック増」だと思うのです。国内各キャリアも「◯◯GB以上使ったら制限する」のような規制をかけていますし、海外では世界で初めてiPhoneを取り扱ったAT&Tはじめ、いくつものキャリアがパケット定額制を廃止しています。
じゃあ、スマートフォンの何がトラフィック増を招いているのか?高解像度写真のやりとりやSkypeでの通話、大容量アプリの大量ダウンロードなども候補ですが、一番は「動画の閲覧」だと思っています。ソフトバンクの孫社長曰くユーザーの2%がソフトバンクの通信量の半分を占めているそうですが、動画サイトにアップされているPVをiPod代わりに閲覧されてる方などはこの2%に入ったりしてるんじゃないでしょうか。1本10~15MBの動画を朝夕の通学・通勤時に10~15本を週5日=動画だけで一ヶ月2~4.5GBくらいになるんですよね。これはかなりの破壊力。
ListTubeには前述のとおり「キャッシュ機能」がありますので、一度視聴した動画については二度目以降の再生は通信せずに再生できるわけです。繰り返し視聴することの多いであろうプロモーションビデオの類の動画なら、節約できるトラフィックはバカにならないですよね。この機能、パケット定額制が廃止されつつある海外で押し出せばもっと売れるような気も。もしくはソフトバンクあたりがiPhoneにプレインストールするとか。
類似アプリとしてはPeece.TV、Youtube Streamなどがあるようです。前者はキャッシュの二次利用も出来る高機能アプリ、後者は広告付きの無料アプリでListTubeと似てるかな。いずれにせよ日常的にYoutubeをiPhoneで見てる人はぜひこのあたりのアプリをインストールするといいよ!
こうなっていくと嬉しいなぁ
エロサイト管理人の味付けが乗ってくるとListTube的には楽しみですがw 以下のような機能がついてくると嬉しいですね。
[必須]動画詳細ページの「Add to list」メニューに「New List」を追加
アプリを初めて立ち上げたらまず「リストを作って動画を追加する」をしないと始まらないのですが、
- 動画検索
- 検索結果から動画詳細ページに飛ぶ
- 動画を追加したいリストを選ぶ ← リストがえらべねーー!なんてクソア(ry
という罠にはまってしばし悶絶しました。Add to listのリスト欄から直接新規リストを追加できるようになると、自分のようにつまずく人が減らせそうです(そんな人いない?んなこたぁない!)
[必要]キャッシュ機能まわりの充実
- 「Fetching Mode」の実装(キャッシュ状況のカウントが100%になると、リスト内の次のアイテムに早送りする機能)
- キャッシュ済みか否かが分かるアイコン
- キャッシュの永続化と一括削除
[嬉しい]動画再生機能の充実
- Landscape状態での全画面表示
- AppleTVとの連携
ということで、微力ながら「iPhoneでYoutube見るならListTube使おう」運動していきたいと思います。それで3G回線が空けばみんな幸せになれるかも!?
蛇足
話がそれますが、今年のLeWebにはfoursquare、 Evernote、 Flipboard、 Path、 Instagram、 RunKeeperなどの日本でも使われているサービスやLinkedIn、Airbnb、Spotifyなど注目されているサービスの創業者たちがスピーカーとして登場しておりオススメです。時間がない方はDiggの創業者Kevin Roseが自らの失敗について語る動画だけでもぜひ御覧ください。