レース後半、よく言う「30kmの壁」の原因が、きつい運動時のエネルギー源である糖分不足な低血糖状態、通称ハンガーノックであることが見えてきたので解決法である「糖分補給」について調べていたのですが、「単糖?多糖?低血糖にインスリン?」とはてなマークが並んでしまったので、ちょっと整理してみることにしました。
1. 単糖と多糖
単糖
ブドウ糖や果糖など、消化されやすい糖類。生命維持に不可欠な栄養素。ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源。
多糖
単糖が二桁以上結合したものを指す。性質も様々で、エネルギー源となるデンプンから栄養素扱いされない食物繊維までもが多糖に含まれる。
2. 血糖値とインスリン
血糖値
血糖値=ブドウ糖の血中濃度。ブドウ糖の摂取は血糖値上昇と直結しているのに対し、果糖の摂取は血糖の急上昇を起こさない、とされる。
低血糖(ブドウ糖不足状態)は生命維持に支障をきたすため4重の回避システム(インスリン分泌低下、アドレナリン放出、成長ホルモン放出、コルチゾール放出)が働くのに対し、高血糖(ブドウ糖過多状態)はインスリン放出以外に回避システムが働かない。
インスリン
ホルモンの一種であるインスリンは血糖値を一定に保つ作用がある。血糖値が高くなる=血液内にブドウ糖が多くなれば、インスリンが分泌されブドウ糖が体内に取り込まれ血糖値が下がる仕組み。
3. ランニングのための糖分補給
ブドウ糖の摂取は血糖値の急激な上昇を招きインスリンの分泌を促すため、レース直前から開始1~2時間の間は摂取しないほうがよさそう。果糖を中心とした栄養補給を心がけ、ジェル類は中盤から後半(15km~30km)の摂取でもよさそうだ1。
果糖も取り過ぎるとブドウ糖同様の症状を招くし、ランニング中は胃腸の機能が低下するので栄養のとりすぎは腹痛の原因となる。最適なバランス探しは試行錯誤が必要。
ブドウ糖と果糖の違いなんて意識したことなかったよ~。この領域だけでも相当深掘りしがいがありそうです。例によってWikipedia先生中心のなんちゃってリサーチなので、指摘ツッコミ大歓迎。コメント欄かTwitterにぜひお寄せください。
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あまりはやいと最後までもたないし、あまり遅いとゴールまでにエネルギーに転化されない↩